基礎代謝とは、あなたが寝ていても、じっとしていても、勝手に使われているカロリーのこと。 そしてこれは、1日に使うカロリーの約6割を占めます。つまり、痩せるための一番大きな土台です。
前の記事で「痩せる=使ったカロリーが食べたカロリーより多い状態」だと説明しました(まだの人はこちらからどうぞ → カロリー収支とは?ダイエットの仕組みを小学生でもわかるように解説)。今回はその”使うカロリー”の正体である基礎代謝を知って、自分の数字を実際に計算してみます。ページの中ほどに、入れるだけで自動計算できるツールも用意しました。
基礎代謝ってなに?
基礎代謝は、生きているだけで使われるエネルギーです。
心臓を動かす、呼吸する、体温を保つ、内臓を働かせる——こういう「意識しなくても体が勝手にやっていること」に、カロリーは常に使われています。
イメージしやすいたとえでいうと、スマホの待機電力や、車のアイドリングと同じ。何もしていないように見えても、エンジンはずっと動いていて、その分の燃料(カロリー)を使っている、というわけです。
基礎代謝は「1日の消費カロリー」の約6割
意外に思うかもしれませんが、私たちが1日に使うカロリーの内訳は、だいたいこうなっています。
- 基礎代謝:約60%(寝てても使う土台)
- 体を動かす分:約30%(歩く・家事・運動など)
- 食べたものを消化する分:約10%
いちばん大きいのは運動ではなく、基礎代謝です。だからこそ、まずここを知ることが、自分の消費カロリーを把握する第一歩になります。
自分の基礎代謝を計算してみよう【計算式】
基礎代謝は、身長・体重・年齢・性別から推定できます。ここでは、日本人向けにつくられ、幅広い年齢で精度が高いとされる**国立健康・栄養研究所の式(Ganpuleの式)**を使います。
男性 基礎代謝(kcal/日) =(0.0481 × 体重kg + 0.0234 × 身長cm − 0.0138 × 年齢 − 0.4235)× 1000 ÷ 4.186
女性 基礎代謝(kcal/日) =(0.0481 × 体重kg + 0.0234 × 身長cm − 0.0138 × 年齢 − 0.9708)× 1000 ÷ 4.186
たとえば「30歳・男性・身長170cm・体重65kg」で計算すると、基礎代謝はおよそ1,500kcal前後になります。この人は、寝て過ごすだけでも1日に約1,500kcalを使っている、ということです。
計算がややこしい…と思ったあなたへ。下のツールに数字を入れれば、自動で出ます。
基礎代謝&消費カロリー 計算ツール
あなたの数字を入れるだけ。1日に使うカロリーがわかります。
※ 推定の目安です。基礎代謝を下回るような極端な食事は避け、無理のない範囲で調整しましょう。持病のある方・妊娠中の方などは医師にご相談ください。
基礎代謝から「1日の消費カロリー」を出すには
基礎代謝がわかったら、そこに活動量をかけると、その人が実際に1日で使うカロリー(消費カロリー)が出ます。
1日の消費カロリー = 基礎代謝 × 身体活動レベル
身体活動レベルの目安は、次の3つです。
- 低い(×1.5):デスクワーク中心で、あまり動かない
- ふつう(×1.75):通勤・買い物・家事などで、そこそこ動く
- 高い(×2.0):立ち仕事や、運動をよくする
さきほどの「基礎代謝1,500kcalの人」が「ふつう(×1.75)」なら、1日の消費カロリーはおよそ2,600kcal前後。この数字が、ダイエットの”使う側”のゴールラインになります。(上のツールでも、活動量を選べば自動で計算されます。)
この消費カロリーの詳しい出し方は、次の記事でさらにくわしく解説します。
基礎代謝を計算するときの、大事な注意
計算した数字を、そのまま鵜呑みにしないでください。ここはとても大切です。
- あくまで”推定の目安”です。 厚生労働省も、この手の計算式は「やせ型の人では低めに、太めの人では高めに出やすく、活動量をかけるとさらに誤差が広がる」と説明しています。1kcal単位で気にする必要はありません。
- 基礎代謝を下回るような、極端に少ない食事はしないでください。 「早く痩せたいから基礎代謝以下まで減らす」は逆効果。体が省エネモードになり、筋肉が落ち、続かずにリバウンドしやすくなります。
- 痩せるための調整は、穏やかに。急激な減量を目指すものではありません。
- 持病のある方・通院中の方・妊娠中の方・成長期の方は、自己判断で食事を大きく変えず、医師や管理栄養士に相談してください。
数字は「自分の体をざっくり把握するための地図」くらいに考えるのが、いちばん健康的で長続きします。
よくある質問(FAQ)
Q. 基礎代謝は、どうやったら上げられますか? A. 大きく関わるのは筋肉量と、日々の活動量です。極端な食事制限はむしろ基礎代謝を下げてしまうので逆効果。運動や生活の中の動きを増やすのが基本です(別記事でくわしく解説します)。
Q. 計算した基礎代謝より、少なく食べれば早く痩せますか? A. おすすめしません。基礎代謝を下回る食事は、体を省エネモードにして筋肉を減らし、リバウンドの原因になります。消費カロリーからほんの少しマイナスにするくらいが、確実で健康的です。
Q. 市販の体組成計の基礎代謝と、計算結果が違います。 A. どちらも推定値なので、多少ずれるのは普通です。おおよその目安として捉えてください。
まとめ:自分の”土台の数字”を知ることが第一歩
- 基礎代謝は「生きているだけで使うカロリー」で、1日の消費の約6割を占める土台
- 国立健康・栄養研究所の式で、身長・体重・年齢・性別から計算できる
- 基礎代謝 × 活動レベルで、1日の消費カロリーがわかる
- 数字はあくまで目安。基礎代謝を下回る極端な食事はしない
自分の基礎代謝と消費カロリーがわかれば、「あとどれくらい調整すれば痩せるのか」が見えてきます。ここが、すべてのダイエットのスタート地点です。
次に読むのはこちら
- 👉 カロリー収支とは?ダイエットの仕組みを小学生でもわかるように解説(まだの人はまずこちら)
- 👉 消費カロリーの出し方|1日に何kcal使ってる?(準備中)
- 👉 三大栄養素(PFC)の基本(準備中)